3陸特国家試験の法規問題はこれだけやれば、ほぼOK!です。何度も読み直してしっかり覚えましょう。
第1章.電波法の目的と定義
1.電波法の目的(第1条)
この法律は、電波の公平且つ能率的な利用を確保することによって、公共の福祉を増進することを目的とする。
2.電波法の用語の定義(法第2条及び施行規則第2条)
➀「電波」とは、300万メガヘルツ以下の周波数の電磁波をいう。
②「無線局」とは、無線設備及び無線設備の操作を行う者の総体をいう。
但し、受信のみを目的とするものを含まない。
③「無線従事者」とは、無線設備の操作又はその監督を行う者であって、総務大臣の免許
を受けたものをいう。
■■■過去問■■■ 【1】「無線局」の定義として、正しいものはどれか。次のうちから選べ。 1.免許人及び無線設備の管理を行う者の総体をいう。 2.無線設備及び無線設備の操作の監督を行う者の総体をいう。 3.無線設備及び無線従事者の総体をいう。ただし、発射する電波が著しく微弱で 総務省令で定めるものを含まない。 4.無線設備及び無線設備の操作を行う者の総体をいう。ただし、受信のみを目的 とするものを含まない。 答え:4 【2】「無線従事者」の定義として、正しいものはどれか。次のうちから選べ。 1.無線局に配置された者をいう。 2.無線従事者国家試験に合格した者をいう。 3.無線設備の操作又を行う者であって、無線局に配置された者をいう。 4.無線設備の操作又はその監督を行う者であって、総務大臣の免許を受けたもの をいう。 答え:4 |
第2章 変更工事、検査
1.変更等の許可(法17条)
免許人は、無線局の目的、通信の相手方、通信事項、無線設備の設置場所、(途中省略)等、無線設備の変更の工事をしようとするときは、あらかじめ総務大臣の許可を受けなければならない。
2.変更検査(法18条)
前項により無線設備の設置場所の変更又は無線設備の変更の工事の許可を受けた免許人は、総務大臣の検査を受け、当該変更又は工事の結果が許可の内容に適合していると認められた後でなければ、許可に係る無線設備を運用してはならない。
■■過去問■■■ 【1】無線局の無線設備の変更の工事の許可を受けた免許人は、総務省令で定める場合を 除き、どのような手続きをとった後でなければ、許可に係る無線設備を運用しては ならないか。次のうちから選べ。 1.当該工事の結果が許可の内容に適合している旨を総務大臣に届け出た後 2.総務大臣に運用開始の予定期日を届けた後 3.工事が完了した後、その運用について総務大臣の許可を受けた後 4.総務大臣の検査を受け、当該工事の結果が許可の内容に適合していると認め られた後 答え:4 【2】無線局の免許人があらかじめ総務大臣の許可を受けなければならないのはどの場合 か。 次のうちから選べ。 1.無線局を廃止しようとするとき 2.無線従事者を選任しようとするとき 3.無線設備の設置場所を変更しようとするとき 4.無線局の運用を休止しようとするとき 答え:3 |
第3章 無線局
1.無線局の免許
「無線局を開設するには、総務大臣の免許を受けなければならない。(法4条)」と定められていますが、
①日本の国籍を有しない人 ②外国政府又はその代表者
③外国の法人又は団体等
には免許が与えれません。(法5条)これを欠格事由といいます。
2.免許状の記載事項
無線局の免許状には以下の内容が記載されている。赤字の箇所は覚えておきましょう。
※注意:空中線(アンテナ)の形状や構成は免許状に記載されていません。
3.無線局免許の有効期間(法13条)
無線局の免許の有効期限は概ね5年となっていますが、具体的には以下の通りです。
(1)特定実験試験局:当該周波数の使用が可能な期間
(2)実用化試験局:2年
(3)その他の無線局(固定局等):5年
4.再免許の申請期間(法16条)
「固定局の再免許の申請は、免許の有効期間満了前3箇月以上6箇月を超えない期間においてにおいて行わなければならない。」と定められている。
5.免許状の取り消し等(法75条)
総務大臣は、免許人が第5条の規定により免許を受けることができない者(欠格事由該当者)となったとき、又は当該免許を受けることができない者となった場合は、無線局の免許を取り消さなければならないと規定されています。
6.免許状の返納(法24条)
無線局は、廃止などで効力を失ったときは、「免許人であった者は、1箇月内にその免許状を返納しなければならない」と規定されています。
■■■過去問■■■ 【5】固定局(免許の有効期間が1年以内であるものを除く。)の再免許の申請は、どの 期間に行わなければならないか。次のうちから選べ。 1.免許の有効期間満了前1箇月まで 2.免許の有効期間満了前2箇月まで 3.免許の有効期間満了前2箇月以上3箇月を超えない期間 4.免許の有効期間満了前3箇月以上6箇月を超えない期間 答え:4 【3】無線局の免許状に記載される事項に該当しないものはどれか。次のうちから選 べ。 1.通信の相手方及び通信事項 2.空中線の型式及び構成 3.無線設備の設置場所 4.無線局の目的 答え:2 【4】無線局の免許状を1箇月内に総務大臣に返納しなければならないのはどの場合か。 次のうちから選べ。 1.無線局の運用の停止を命じられたとき。 2.無線局の免許がその効力を失ったとき。 3.免許状を破損し、又は汚したとき 4.無線局の運用を休止したとき 答え:2 ※免許人が電波法に違反した場合などには、3ケ月以内の期間を定めて運用の停止処分が ありえますが、免許の失効にはなりません。また免許状の破損や汚れの場合は免許状の 再交付になります。 無線局の運用休止を無断で6ケ月以上実施すると免許の取消がありえますが、単に休止 しただけでは免許状の取消(返納)にはなりません。 |
第4章 無線設備
1.電波の質(法28条)
送信設備に使用する電波の周波数の偏差及び幅、高調波の強度等電波の質は、総務省令で定めるところに適合するものでなければならない。
2.電波の発射の停止(法72条)
総務大臣は、無線局の発射する電波の質が第28条の総務省令で定めるものに適合していないと認めるとは、当該無線局に対して臨時に電波の発射の停止を命ずることができる。
※停止を命じられた場合は、不適合状況を改善して総務大臣に報告します。総務大臣は、
電波の質が適合した旨の申し出があった場合は、臨時に電波を発射させて検査し適合
している場合は、電波の発射の停止を解除します。
■■過去問■■■ 【1】次の記述は、電波の質等について述べたものである。電波法 の規定に照らし ( )内に入れるべき字句を下番号から選べ。 「送信設備に使用する電波の周波数の 偏差及び幅、( A )電波の質は、 総務省令で定めるところに適合するものでなければならない。」 1.高調波の強度等 2.空中線電力の偏差等 3.変調度等 4.信号対雑音比等 答え:1 【2】電波法に規定する電波の質に該当するものはそれか。次のうちから選べ。 1.信号対雑音比 2.電波の型式 3.周波数の偏差および幅 4.変調度 答え:3 【3】総務大臣は、無線局の発射する電波の質が総務省令で定めるものに適合してないと 認めるきは、その無線局に対してどのような処分をおこなうことができるか。 1.無線局の免許を取り消す 2.空中線の撤去を命ずる。 3.周波数又は空中線電力の指定を変更する。 4.臨時に電波の発射の停止を命じる。 答え:4 |
第5章 電波の型式その他
電波の主搬送波の変調の型式、主搬送波を変調する信号の性質及び伝送情報の型式は、以下のように分類し、それぞれの記号で表示することになっています。
3陸特では、上表から以下の2種類だけ覚えておきましょう。
F2D: ・主搬送波の変調の型式が角度変調で周波数変調のもの。
・主搬送波を変調する信号の性質がデジタル信号である単一チャネルのものであ
って、変調のための副搬送波を使用するもの
・伝送情報の形式が、データ伝送、遠隔測定又は遠隔指令の電波の型式を表示す
るもの。
F3E: ・主搬送波の変調の型式が角度変調で周波数変調のもの
・主搬送波を変調する信号の性質がアナログ信号である単一チャネルのもの
・伝送情報の形式が、電話(音響の放送を含む)の電波の型式
■■過去問■■■ 【1】電波の主搬送波の変調の型式が角度変調で周波数変調のもの、主搬送波を変調する 信号の性質がデジタル信号である単一チャネルのものであって、変調のための副搬 送波を使用するもの、伝送情報の型式がデータ伝送、遠隔測定又は遠隔指令の電波 の型式を表示する記号はどれか。次のうちから選べ。 1.F8E 2.F7E 3.F3C 4.F2D 答え:4 【2】電波の主搬送波の変調の型式が角度変調で周波数変調のもの、主搬送波を変調する 信号の性質がアナログ信号である単一チャネルのものであって、伝送情報の型式が 電話(音響の放送を含む)の電波の型式を表示する記号はどれか。次のうちから選 べ。 1.F3E 2.A3E 3.F7E 4.F8E 答え:1 |